2026/05/25 コラム
eスポーツに興味がある高校生の中には、「ゲームが好きだけど、将来の仕事につながるのかな」「プロゲーマーになれる自信はないけれど、eスポーツに関わる仕事がしたい」と考えている人もいるのではないでしょうか。
eスポーツの仕事は、プロ選手だけではありません。大会やイベントを企画・運営する人、選手やチームを支える人、実況・解説をする人、配信や映像制作に関わる人、スポンサーや企業と連携する人など、さまざまな役割によって成り立っています。
この記事では、eスポーツに関わる仕事の種類や、将来につながるスキル、大学で学べることについて紹介します。ゲームやeスポーツが好きな気持ちを、進路や将来の選択肢につなげたい人は、ぜひ参考にしてください。
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「eスポーツの仕事」と聞くと、まずプロゲーマーを思い浮かべる人が多いかもしれません。もちろん、競技者として大会に出場し、結果を残すプロ選手はeスポーツを代表する存在です。
しかし、eスポーツは選手だけで成り立っているわけではありません。大会を企画する人、会場や配信を運営する人、選手を分析するアナリスト、チームを支えるマネージャー、実況・解説で試合の魅力を伝える人など、多くの役割が関わっています。
つまり、eスポーツに関わる道は「プレイヤーになること」だけではありません。ゲームが好き、イベントを作るのが好き、人を支えるのが好き、映像や配信に興味がある、マーケティングやビジネスに関心があるなど、さまざまな興味を活かせる分野です。
札幌国際大学スポーツビジネス学科でも、eスポーツを単なるゲーム競技としてではなく、スポーツビジネス、教育、イベント運営、マーケティングなどとつながる分野として捉えています。スポーツビジネス学科では、スポーツマネジメント、スポーツマーケティング、リーダーシップスキルなどを学び、情報収集力、分析力、企画立案力、協働する力、伝える力などを身につけることができます。
eスポーツに関わる仕事には、さまざまな種類があります。ここでは、代表的な仕事を紹介します。
プロeスポーツ選手は、大会に出場して競技成績を競う仕事です。高いゲームスキルはもちろん、チームで戦う力、戦略を考える力、試合に向けて継続的に練習する姿勢が求められます。
一方で、プロ選手として活躍できる人数は限られています。そのため、eスポーツを将来につなげたい人は、選手以外の関わり方も知っておくことが大切です。
コーチは、選手やチームの成長を支える仕事です。練習メニューを考えたり、チームの課題を見つけたり、試合に向けた戦略を立てたりします。
アナリストは、試合データやプレイ内容を分析し、勝つための改善点を見つける役割です。ゲームの理解力だけでなく、データを読み取る力や、分かりやすく伝える力も必要です。
実況・解説は、試合の状況や見どころを視聴者に伝える仕事です。eスポーツは「観るスポーツ」としての側面もあり、配信や大会を盛り上げるうえで重要な役割を持っています。
ゲームの知識だけでなく、話す力、瞬時に状況を判断する力、視聴者に分かりやすく伝える力が求められます。
eスポーツ大会やイベントを企画し、当日の運営を行う仕事です。会場準備、参加者管理、配信準備、進行管理、スポンサー対応など、業務は多岐にわたります。
大会を成功させるためには、企画力、スケジュール管理、チームで動く力、トラブルに対応する力が必要です。スポーツビジネスやイベント運営に興味がある人に向いている仕事です。
チームマネージャーは、選手が競技に集中できる環境を整える仕事です。スケジュール管理、外部との連絡、活動の調整、チーム内のコミュニケーション支援などを行います。
選手を支える立場なので、コミュニケーション力や調整力、相手の状況を理解する力が求められます。
eスポーツは配信との相性が高く、大会やイベントの魅力を伝えるために映像制作や配信技術も重要です。配信画面の設計、動画編集、カメラ・音声の調整、SNS用コンテンツ制作など、さまざまな仕事があります。
札幌国際大学では、クリエイティブ・ラボやeスポーツ設備を活用しながら、eスポーツだけでなく、映像制作やビジネスなど、関連分野の学びにもつなげています。
eスポーツイベントやチームを多くの人に知ってもらうためには、広報やSNS、マーケティングも欠かせません。大会の告知、SNS投稿、スポンサー企画、ファンづくり、集客施策などを行います。
ゲームやeスポーツが好きな人だけでなく、情報発信や企画、広告、ビジネスに興味がある人にも関わりやすい分野です。
eスポーツには、高性能なPC、モニター、キーボード、マウス、ヘッドセットなどの機材も欠かせません。ゲーミングPCメーカーやデバイス関連企業、通信・配信関連企業など、eスポーツを支える業界にも仕事があります。
競技そのものだけでなく、eスポーツの環境を支える仕事に興味がある人にも選択肢があります。
eスポーツに関わる仕事では、ゲームが上手いことだけが求められるわけではありません。むしろ、仕事として関わる場合には、企画力、チームマネジメント力、問題解決力、コミュニケーション力など、幅広い力が必要になります。
坪山義明先生のインタビューでも、eスポーツを競技としてだけでなく、教育やビジネスの視点から捉えることの重要性が語られています。
大会やイベントを作るには、「誰に向けて、どのような体験を届けるのか」を考える力が必要です。参加者が楽しめる内容、観客が見たくなる演出、スポンサーにとって価値のある企画など、さまざまな視点から考えることが大切です。
eスポーツを仕事にするうえでは、ゲームを楽しむ側から、楽しさを設計する側へ視点を広げることが重要です。
eスポーツのイベントやチーム運営は、一人で完結するものではありません。選手、運営スタッフ、配信担当、スポンサー、学校や地域の関係者など、多くの人と協力しながら進めます。
そのため、役割を分担する力、スケジュールを管理する力、チーム内で意見を調整する力が求められます。
大会やイベントの現場では、予定どおりに進まないこともあります。機材トラブル、通信環境の問題、参加者対応、進行の遅れなど、さまざまな課題が発生します。
そのときに、状況を把握し、原因を考え、周囲と協力しながら解決する力が必要です。eスポーツを通して身につく問題解決力は、一般企業や地域イベント、教育分野などでも活かせます。
eスポーツはオンラインで行われることも多いですが、仕事として関わる場合は、人とのコミュニケーションが非常に重要です。選手、スタッフ、企業、視聴者、地域の人など、さまざまな相手と関わります。
自分の考えを伝える力、相手の意図を理解する力、チームで協力する力は、eスポーツの現場でも必要です。
eスポーツは、配信、SNS、動画、オンラインコミュニティなどと深く関わっています。そのため、デジタルツールを正しく使う力や、情報を発信する力、メディアの特性を理解する力も大切です。
単にゲームをプレイするだけでなく、eスポーツを「見る」「届ける」「広げる」視点を持つことが、将来の選択肢を広げることにつながります。
eスポーツを大学で学ぶ意味は、ゲームの技術だけを磨くことではありません。競技としてのeスポーツに加えて、教育、ビジネス、イベント運営、地域との関わり、メディア活用など、幅広い視点から学べる点にあります。
札幌国際大学では、2025年度秋学期からスポーツビジネス学科でeスポーツ概論を開講しています。この授業では、eスポーツの基礎だけでなく、ビジネス、教育、社会的影響、イベント運営、ビジネスモデル、選手育成、マーケティング戦略などを体系的に学びます。
eスポーツは、競技としての面白さだけでなく、教育やビジネスとも関わる分野です。たとえば、チームでの協働、戦略的思考、データ分析、コミュニケーション、デジタルリテラシーなど、さまざまな学びにつながります。
大学で学ぶことで、eスポーツを一つの社会的・産業的なテーマとして理解し、将来の仕事や地域活動に活かす視点を身につけることができます。
eスポーツ大会を継続的に運営するには、企画だけでなく、スポンサーシップや予算管理も重要です。どのように大会を設計するのか、どのように参加者や観客を集めるのか、企業や地域とどのように連携するのかを考える必要があります。
これは、スポーツビジネスやイベント運営の学びとも深くつながります。
eスポーツイベントを実施するには、機材、会場、配信、スタッフ、広報など、多くの要素を管理する必要があります。予算を考え、スケジュールを組み、役割を分担し、当日まで準備を進める力が求められます。
こうしたプロジェクト運営の経験は、eスポーツ業界だけでなく、一般企業や広告業界、自治体、教育分野などでも活かせる力です。
札幌国際大学スポーツビジネス学科では、eスポーツをスポーツビジネスの一分野として学びます。目的は、プロのeスポーツ選手を育てることだけではありません。eスポーツを教材・フィールドとして活用し、企画し、支え、動かせる人材を育てることを目指しています。
スポーツビジネス学科では、スポーツマネジメントやスポーツマーケティング、リーダーシップスキルなどを学びます。さらに、スポーツや健康に関する課題解決や地域貢献に寄与できる人材育成を掲げています。
1年次では、eスポーツの歴史や国内外の事情、競技の仕組み、業界全体の流れなどを学びます。まずはeスポーツを正しく理解し、単なるゲームとしてではなく、社会やビジネスと関わる分野として捉えることが大切です。
2年次では、高性能なゲーミングPCが設置されたeスポーツルームなどを活用しながら、実践的な学びに取り組みます。さまざまなジャンルのeスポーツに触れ、簡単な企画づくりや役割体験を通じて、プレイヤー以外の関わり方も学びます。
eスポーツルームを備えたクリエイティブ・ラボは、eスポーツを深く体験できる場所として紹介されており、映像制作やビジネスなど関連分野の学びにもつながります。
3年次では、eスポーツを健全に活用するためのリテラシーや、配信・実況などメディアとしての価値について学びます。eスポーツは「プレイするスポーツ」であると同時に、「観るスポーツ」としての魅力も持っています。
発信する力、伝える力、視聴者に楽しんでもらう工夫を学ぶことで、配信、実況、広報、マーケティングなどの仕事にもつながります。
eスポーツを学ぶことは、eスポーツ業界だけを目指すことではありません。eスポーツを通して身につける企画力、チームマネジメント力、問題解決力、コミュニケーション力、デジタル活用力は、さまざまな業界で求められる力です。
大会やイベントの企画、運営、配信、広報などに関わる仕事です。eスポーツに直接関わりたい人にとって、分かりやすい進路の一つです。
eスポーツで学ぶ企画力や調整力は、一般企業の企画職や営業職でも活かせます。商品やサービスを広めるための企画、顧客とのコミュニケーション、チームでのプロジェクト推進などに役立ちます。
eスポーツは若い世代への発信やSNSとの相性が高いため、広告やマーケティングの分野とも関わりがあります。イベント集客、SNS運用、スポンサー企画、動画コンテンツ制作などに興味がある人にも向いています。
eスポーツは地域イベントや交流の場としても活用できます。年齢や体格に関係なく参加しやすい特徴があるため、地域のにぎわいづくりや世代間交流にもつながる可能性があります。
札幌国際大学では、2025年8月に高校生を対象としたeSports Festa 2025も開催しており、eスポーツを「見る・学ぶ・戦う」体験として広げています。
eスポーツは、チームワーク、コミュニケーション、ルール理解、デジタルリテラシーなどの学びにもつながります。教育分野でeスポーツを活用する取り組みに関心がある人にとっても、学ぶ価値のあるテーマです。
また、坪山講師は海外での登壇においても、eスポーツを通じたキャリア教育について発信しており、札幌国際大学ではeスポーツを活用した教育とキャリア形成にも取り組んでいます。詳しくは、ゲーム業界の未来を語る!坪山講師 in モロッコもご覧ください。
「ゲームが好きだけど、それを進路にしていいのか不安」「プレイヤーとしてすごく強いわけではないから、eスポーツに関わるのは難しいのでは」と感じている人もいるかもしれません。
しかし、eスポーツに関わる方法は一つではありません。プレイヤーとして競技に参加するだけでなく、イベントを企画する、チームを支える、映像を作る、配信を運営する、SNSで発信する、地域や企業とつなぐなど、さまざまな役割があります。
自分にどの役割が向いているかは、実際に体験してみないと分からないこともあります。だからこそ、大学で幅広く学び、仲間と一緒に企画や運営を経験することには意味があります。
eスポーツはまだ新しい分野です。正解がすでに決まっているわけではないからこそ、自分たちで新しい形を作っていける可能性があります。「好き」という気持ちを入り口に、将来の選択肢を広げていくことができます。
eスポーツを大学で学ぶ方法や学科・部活・就職先について詳しく知りたい人は、関連記事のeスポーツを大学で学ぶには?学科・部活・就職先を網羅も参考になります。
eスポーツの仕事は、プロゲーマーだけではありません。コーチ、アナリスト、実況・解説、大会運営、イベント企画、チームマネジメント、配信、映像制作、広報、マーケティングなど、さまざまな関わり方があります。
大切なのは、ゲームが好きという気持ちを、将来につながる力に変えていくことです。eスポーツを通して、企画力、チームマネジメント力、問題解決力、コミュニケーション力、デジタルリテラシーなど、幅広い分野で活かせる力を身につけることができます。
札幌国際大学スポーツビジネス学科では、eスポーツを競技だけでなく、教育・ビジネス・イベント運営・メディア活用などの視点から学びます。ゲームやeスポーツへの興味を、大学での学びや将来の進路につなげたい人は、まずはスポーツビジネス学科やオープンキャンパスを確認してみましょう。
札幌国際大学では、オープンキャンパスを開催しています!
詳しいプログラム内容や日程は、特設サイトをご確認ください。
坪山 義明 講師
Tsuboyama Yoshiaki
この記事の監修者
スポーツ人間学部スポーツビジネス学科
修士(スポーツ健康科学)
eスポーツ・アスレティックトレーニング・運動生理学
eスポーツ・バーチャルスポーツ
スポーツ産業学会、日本デジタルゲーム学会、Entertainment and Gaming Research Association