2026/05/27 コラム
園芸療法士に興味がある人の中には、「園芸療法士とはどんな仕事なのか」「資格を取るにはどうすればよいのか」「大学で学べるのか」と気になっている人もいるのではないでしょうか。
園芸療法士とは、植物や園芸活動を通じて、人の心と体の健康を支える専門職です。花や野菜を育てる活動を取り入れながら、高齢者や障がいのある人、心身に不調を抱える人などの生活の質の向上やリハビリテーションをサポートします。
この記事では、園芸療法士の仕事内容、園芸療法の効果、資格の取り方、活躍できる場所、大学で学ぶメリットについて解説します。植物や自然が好きな人、人を支える仕事に関心がある人は、ぜひ進路選びの参考にしてください。
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園芸療法士とは、植物を育てる活動や園芸作業を活用して、心身の健康回復や生活の質の向上を支援する専門職です。単に花や野菜の育て方を教える仕事ではなく、対象者の状態や目的に合わせて園芸活動を計画し、安全に実践できるようサポートします。
たとえば、高齢者施設では、種まきや水やり、収穫などの活動を通して、身体を動かす機会をつくったり、季節を感じる時間を提供したりします。福祉施設や医療・リハビリテーションの場では、植物に触れる活動を通じて、心の安定や社会参加を支えることもあります。
園芸療法は、園芸や農作業が人の心身に与える効果に注目した療法です。園芸療法士は、その考え方をもとに、対象者に合った活動を組み立てる役割を担います。
園芸療法とは、植物や園芸活動を通じて、心身の健康や生活の質の向上を目指す取り組みです。花を植える、野菜を育てる、水やりをする、収穫する、植物を観察するなど、身近な活動が支援の手段になります。
園芸療法には、身体的な効果、精神的な効果、社会的な効果があるとされています。自治体でも、園芸療法は高齢者や障がいのある人などの健康増進や生活の質の向上を目的とした療法として紹介されています。詳しくは、兵庫県の園芸療法に関するページも参考になります。
園芸活動では、種をまく、土を入れる、水をやる、植え替える、収穫するなど、手や腕、足腰を使う動作が多くあります。こうした作業は、無理のない範囲で体を動かすきっかけになります。
手指を動かすこと、立ったり座ったりすること、屋外で歩くことなどは、日常生活の動作を支える活動にもつながります。園芸療法は、リハビリテーションや介護予防の場でも活用されることがあります。
植物を育てる過程には、楽しさや達成感があります。芽が出る、花が咲く、実がなるといった変化を感じることで、気分転換や意欲の向上につながることがあります。
また、植物に触れる時間は、ストレスの軽減や心の安定にもつながりやすいとされています。季節の変化を感じたり、自分の手で育てたものを収穫したりする経験は、生活の中に前向きな刺激を生み出します。
園芸活動は、一人で行うだけでなく、複数人で一緒に取り組むこともできます。作業を分担したり、育てている植物について会話したりすることで、自然にコミュニケーションが生まれます。
高齢者施設や福祉施設では、園芸活動が交流のきっかけになることもあります。人と関わる機会をつくり、社会参加や生活の楽しみにつなげられる点も、園芸療法の大きな特徴です。
園芸療法士の仕事は、植物を育てる場を用意するだけではありません。対象者の状態や目的に合わせて、園芸活動を計画し、実践を支援し、活動後の振り返りまで行います。
園芸療法士は、参加する人の年齢、体力、心身の状態、興味関心に合わせてプログラムを考えます。高齢者、障がいのある人、子ども、心身に不調を抱える人など、対象者によって必要な支援は異なります。
たとえば、体力に不安がある人には座ったままでできる作業を用意したり、手先を動かしたい人には種まきや植え替えを取り入れたりします。目的に応じて、無理なく参加できる内容を考えることが大切です。
実際の活動では、種まき、水やり、植え替え、収穫、花壇づくりなどを行います。園芸療法士は、参加者が安全に、楽しく取り組めるようにサポートします。
植物を育てる活動は、結果だけでなく過程も大切です。芽が出るまで待つ、毎日水をやる、成長を観察するなど、継続的な関わりを通じて、生活にリズムや楽しみをつくることができます。
園芸療法では、活動後の振り返りや記録も重要です。参加者がどのような様子だったか、どの作業に興味を示したか、体調や気分に変化があったかなどを観察します。
その記録をもとに、次回の活動内容を調整したり、より参加しやすいプログラムに改善したりします。園芸療法士には、植物に関する知識だけでなく、人を観察し、支援内容を工夫する力も求められます。
園芸療法士が活躍できる場所は、医療・福祉・教育・地域活動など多岐にわたります。代表的な場所としては、高齢者施設、障がい者支援施設、病院、リハビリテーション施設、福祉施設、教育現場、地域の健康づくり活動などがあります。
高齢者施設では、介護予防や生活の楽しみづくりとして園芸活動が取り入れられることがあります。障がい者支援施設では、作業活動や社会参加の一環として活用される場合があります。医療やリハビリテーションの場では、身体機能や心の回復を支える活動として実施されることもあります。
また、地域活動では、花壇づくりや市民農園、世代間交流などを通じて、地域の人々がつながる場づくりにも関わることができます。園芸療法士は、植物を通じて人と人、人と地域をつなぐ役割も担います。
園芸療法士に向いているのは、植物や自然が好きな人だけではありません。人を支えることに関心があり、相手の状態に合わせて工夫できる人に向いています。
たとえば、次のような人は園芸療法士の学びに向いています。
・植物や自然が好きな人
・人を支える仕事に関心がある人
・福祉、医療、心理、教育に興味がある人
・人と関わることが好きな人
・相手に合わせて工夫することが得意な人
・地域や暮らしに関わる活動に興味がある人
園芸療法では、植物を育てる知識と同じくらい、相手を理解する姿勢が大切です。参加者の表情や行動を見ながら、安心して取り組める環境をつくる力が求められます。
園芸療法士になるには、園芸療法に関する知識や技術を学び、認定資格の取得を目指す方法があります。園芸療法士は国家資格ではなく、団体や協会が認定する民間資格です。資格制度によって、学ぶ内容や取得ルートは異なります。
たとえば、全国大学実務教育協会の園芸療法士では、園芸・福祉・医療の基礎知識、園芸療法の専門知識・技術、実習や演習を通した実践力などが到達目標として示されています。
また、日本園芸療法学会の資格認定制度では、園芸療法士や上級園芸療法士の資格認定制度が設けられています。認定講座や実習、試験などを通じて資格取得を目指すルートがあります。
大学や短期大学で所定科目を履修して資格取得を目指す方法もあります。進学先を比較したい場合は、園芸療法士を目指せる大学・短期大学の一覧などを参考に、取得を目指せる資格や学べる内容を確認しておくとよいでしょう。
資格を目指す場合は、「どの団体の資格なのか」「どの科目を履修する必要があるのか」「実習や演習はあるのか」を確認することが大切です。
大学で園芸療法を学ぶメリットは、園芸だけでなく、福祉、心理、医療、教育などの分野とつなげて学べる点です。園芸療法は、植物の知識だけで成り立つものではありません。対象者の心身の状態を理解し、目的に合わせた活動を考える力が必要です。
大学では、人を理解するための心理学や福祉の考え方、支援の方法、コミュニケーションの取り方などを学びながら、園芸療法を実践的に理解することができます。
また、実習や演習を通じて、植物を育てる活動がどのように心身の支援につながるのかを体験的に学べる点も大きなメリットです。園芸療法を大学で学ぶことで、植物を通じて人を支える力を幅広く身につけることができます。
札幌国際大学人文学部心理学科では、園芸療法士の資格取得を目指すことができます。公式サイトでは、この資格を取得できるのは北海道内で札幌国際大学のみと紹介されています。
札幌国際大学では、大学構内の実習用ガーデンで植物栽培や園芸活動を体験しながら、園芸療法に必要な知識と技術を学べる点が特徴です。植物を育てる活動を通じて、心理学や人間理解、支援の考え方と結びつけながら学ぶことができます。
園芸療法士に関心がある人は、札幌国際大学人文学部心理学科の学びも確認してみるとよいでしょう。心理学や人間理解を土台に、人の心と体を支える学びを深めることができます。
また、社会人向けには園芸療法士資格取得講座も案内されています。資格取得を目指すルートや講座内容を確認したい場合は、公式情報を確認しておきましょう。
園芸療法士を目指す場合は、資格名だけでなく、実際にどのような内容を学べるのかを確認することが大切です。園芸療法は、植物を育てる知識だけでなく、福祉、心理、医療、教育、地域活動などとも関わる分野です。
進学先を選ぶときは、園芸に関する科目があるか、実習や演習があるか、対象者理解や支援の考え方を学べるかを確認しましょう。園芸療法をどの分野と結びつけて学ぶのかによって、将来の活かし方も変わります。
植物が好きという気持ちを、人を支える学びへ広げたい人にとって、園芸療法は魅力的な分野です。自分がどのような人を支えたいのか、どのような場所で活躍したいのかを考えながら、学べる内容を確認してみましょう。
園芸療法士とは、植物や園芸活動を通じて、人の心身の健康や生活の質の向上を支援する専門職です。種まき、水やり、植え替え、収穫などの活動を通じて、身体的・精神的・社会的な効果を引き出すことを目指します。
活躍の場は、高齢者施設、障がい者支援施設、病院、リハビリテーション施設、福祉施設、教育現場、地域活動などさまざまです。園芸療法士には、植物に関する知識だけでなく、人を理解し、相手に合わせて支援する力が求められます。
資格には複数の認定制度があり、大学や短期大学で所定科目を履修して取得を目指すルートもあります。資格取得を考える場合は、認定団体や履修条件、実習内容を確認することが大切です。
植物や自然が好きで、人の心と体を支える仕事に関心がある人にとって、園芸療法士は魅力的な学びの選択肢です。札幌国際大学で園芸療法士を目指したい人は、人文学部心理学科や園芸療法士に関する公式記事を確認してみてください。
札幌国際大学では、オープンキャンパスを開催しています!
詳しいプログラム内容や日程は、特設サイトをご確認ください。
吉崎 俊一郎准教授
Shunichiro Yoshizaki
この記事の監修者
人文学部 心理学科 臨床心理専攻
学士
園芸療法・植物介在療法・地域連携
園芸療法学会、人間植物関係学会、北海道心理学会、日本農福連携学会