2025/12/10 学部・学科
2022年度に開設された人文学部国際教養学科は、今年度ついに1〜4年生が揃い、2026年3月に初めての卒業生を社会へ送り出します。
この節目を迎えるにあたり、これまでの歩みを振り返り、学科がどこを目指し、何を大切にして教育を行ってきたのかを改めて共有するため、学科全体によるパネルディスカッションを開催しました。
冒頭では、担当教員より国際教養学科の設置理念が語られました。
国際教養学科は「これからの時代に必要な教養教育とは何か」という問いからスタートし、
“変化の激しい国際社会を自ら切り拓く人材を育てる” という方向性で構想された学科です。
教員は、動画の中で次のように強調しました。
こうした“原点”を再確認したうえで、いよいよ学生パネラー4名によるディスカッションへと移りました。
4年生4名が登壇し、
「内定企業」、「4年間のターニングポイント」、「印象に残った経験」、「就職活動」、「下級生へのメッセージ」を語りました。
Yさん(ホクレン農業協同組合連合会内定)
● 内定先について
生産者と消費者をつなぐ役割を担う北海道の基幹組織。
● ターニングポイント
「大学に入学したことそのものがターニングポイント」
京都・奈良など国内各地を訪れるなかで、
“自分で考えて計画し行動する習慣” が身についたと振り返る。
● 就職活動
3年生6月頃、マイナビの説明会からスタートし着実に準備。
Kさん(株式会社JALスカイ札幌内定)
● 内定先について
旅客サービス・オペレーションサービスを担う航空会社グループ企業。
● ターニングポイント
大学とJALが連携して行う産学プロジェクトに参加し、
担当者に企画を提案し、本社見学も経験。
さらにカナダ留学も大きな転機になった。
● 就職活動
学内推薦では一度不合格。
しかし一般選考に再挑戦し見事内定。
「落ちても終わりじゃない。挑戦し続けたら道は開ける」
という力強い言葉が印象的でした。
Kさん(株式会社ARPIT SIJA さくら国際日本語学院内定)
● 内定先について
日本語教育機関で日本語教員として勤務予定。
● 印象に残った経験
大阪への国内留学で人と文化の違いに直に触れ、
その後アイスランド・フィンランド・台湾・モルディブなど海外にも積極的に足を運んだ。
「旅行ではなく、**“世界を自分の目で見て確かめたい”**という気持ちが強くなった」と語る。
Sさん(生活協同組合コープさっぽろ内定)
● 内定先について
エネルギー・保険など幅広い事業で北海道の生活を支える企業。将来はバイヤー職を目指す。
● ターニングポイント
韓国研修で1人でバスに乗り、現地の人に尋ねながら移動した経験。
「自分の判断に責任をもって行動できるようになった」と語る。
● 下級生へのメッセージ
「経験できることは全部挑戦してほしい。迷っている時間は本当に無駄です」
在学生からの質問にパネラーが率直に答える場面も多く見られました。
・留学の価値
・就活はいつから始めるべきか
・“やりたいことが見えない”時の向き合い方
・自分の力をどう伸ばすか
それぞれの回答には、実体験に基づく説得力があり、在学生は熱心に耳を傾けていました。
最後に学科長から、未来へ向けたメッセージとして次の言葉が贈られました。
・初心忘るべからず。振り返ることは成長につながる
・経験を積むほど興味は変化してよい
・国際社会で活躍するためには、行動と挑戦が不可欠
開設から4年、この学科の教育理念が学生の姿として着実に実を結んでいることを実感できるひとときとなりました。
国際教養学科では、海外留学、フィールドワーク、多文化共生教育をさらに強化し、国際社会の最前線で活躍できる実践力を持つ人材を育成していきます。