2025/11/22 学部・学科
11月15日(土)に、札幌国際大学短期大学部幼児教育保育学科による伝統の舞台発表 『わくわくフェスティバル2025』が総合情報館地下1階シアターで開催されました。
同学科は今年度入学生を最後に学生募集を終了する運びとなったため、今回の公演をもって 43年続いた伝統あるイベントは幕を閉じました。
当日は地域の子どもたちをはじめ、卒業生やそのご家族、高校生、保護者の皆さまが来場し、会場は感動と温かな拍手に包まれました。
わくわくフェスティバルは 1983年、学生有志の自主ゼミによるオペレッタ公演からスタート。
初演は「金のが鳥」。
その後、白雪姫、王様の耳はロバの耳など童話を題材とした作品などを毎年上演し、1991年に授業「総合表現演習」として正式に教育プログラム化。
2008年に「わくわくフェスティバル」と名称変更し、演技・脚本・音楽・衣装・大道具小道具制作・広報まで、すべて学生主体で作り上げる実践教育として受け継がれてきました。
| 2008年 | 夢の国へようこそ(CATS) |
|---|---|
| 2009年 | キラキラ輝く三つの星 みんなで広げよう笑顔の輪 (サウンド・オブ・ミュージック) |
| 2010年 | オズの魔法使い |
| 2011年 | 約束を守る、本当の勇気(ピノキオ) |
| 2012年 | 人と人との関わりのあたたかさ(ウェストサイド・ストーリー) |
| 2013年 | ヘンゼルとグレーテル |
| 2014年 | 不思議の国のアリス |
| 2015年 | オズの魔法使い |
| 2016年 | ピーターパン |
| 2017年 | サーカス物語 |
| 2018年 | もう一度会えたなら |
| 2019年 | また ひとつになる |
| 2020年 | 僕の心にいつまでも輝く夢 |
| 2021年 | 1日だけのテーマパーク |
| 2022年 | えんとつ町のプペル |
| 2023年 | 心の扉がひらく時 |
| 2024年 | ラプンツェル~花追う君と、夢咲く世界~ |
当日展示された過去のポスター(一部)
ミュージカル制作は、保育者に求められる「企画力」「表現力」「実行力」「調整力」を総合的に育む学びとして位置づけられており、毎年2年次全学生で取り組む学科の伝統イベントです。
今年は1年生もボランティアとして参加し、学年を越えて協力して舞台を作り上げました。
わくわくフェスティバル2025
オズの魔法使い
テーマ:自分を見つける冒険へ~信じることが一番の魔法~
ドロシーとルシアの姉妹が仲間のかかし・木こり・ライオンと共に、願いを叶えるための冒険へ出発。
旅の中で、**本当に必要なのは魔法ではなく「信じる力」**だと気づく物語が、涙と感動を呼びました。
今年は ダブル主演、さらに 主役の学生が舞台監督も兼任するなど各キャストが兼任して行われました。
終演後、キャストや各班の学生が1人ずつ感想を述べました。
そこには、葛藤や衝突、涙、支え合い、そして最後に掴んだ達成感がありました。
「練習中は意見がぶつかり、逃げ出したくなる日もあった。でもみんなで乗り越えて、本番を迎えられたことが宝物になった」
「みんなが『できるよ』と声をかけてくれて、自信を持って舞台に立てた」
「誰かが失敗しても仲間が支えてくれる。その経験が一番の学びになった」
「子どもに『もう一回見たい!』と言われて、本当にやって良かったと思った」
ステージ裏では、
音響トラブル、体調不良、就職活動との両立、制作物の遅れ、何度も繰り返した話し合いなど、
さまざまな困難があったことも学生たちの口から語られました。
しかし、そのすべてを乗り越えたからこそ、「全員で作り上げる意味を知った」「仲間と支え合うことの大切さを学んだ」
という言葉が自然と生まれました。
43年間、地域の子どもたちとともに歩み続けたわくわくフェスティバル。
最後の公演は、学生たちが 自ら企画・考案・調整し、支え合って実行する力を身につける教育の場であることを、改めて示しました。
札幌国際大学はこれからも、幼児教育・保育者育成の実践教育を大切にし、未来を担う子どもたちの成長を支える人材の育成に取り組んでまいります。
短期大学部は本年度をもって学生募集を終了いたしますが、保育者養成は今後、札幌国際大学 人文学部心理学科 子ども心理専攻にて継続していきます。