2025/08/12 大学より
華麗な足技と表現力で観客を魅了する「フリースタイルフットボール」。この競技で国内外の大会に出場し、数々のパフォーマンスを披露しているのが、札幌国際大学スポーツ指導学科(2014年卒)の卒業生・森脇昂平さんです。プレイヤーネームは「KURO」。世界で活躍するフリースタイルフットボーラーとして、在学中から今も精力的に活動を続けています。
小学生からサッカーを始めたという森脇さん。中学卒業後には、元日本代表のカズ選手も所属していたブラジルのクラブへ半年間サッカー留学。技術だけでなく「表現力」の重要性を肌で感じたといいます。
「言葉がわからなくても、現地の人は家族のように接してくれました。“なんとかなる”という自信がつきました。」
この経験は、後に海外での大会や交流にも活きているとのことです。
森脇さんがフリースタイルフットボールと出会ったのは高校時代です。「練習した分だけ成果が見える」ことに魅了され、次第にのめり込んでいきました。
大学時代に磨いた基礎力
札幌国際大学では、授業の合間に構内の空きスペースや体育館裏で練習を重ね、基礎力を徹底的に鍛えたとのこと。ゼミの先生や、活動場所を提供してくれた教職員の支えが大きな力になったと振り返りました。
「教員のみなさんが理解してくれて、活動場所も確保できました。本当に感謝しています。」
在学中、森脇さんは部活動やサークルに所属せず、完全に個人で競技と向き合っていました。競技人口の少ない分野だからこそ、道を切り開くには自ら行動するしかなかったと語ります。
在学中から自らスクールを立ち上げ、子どもから大人まで幅広く指導してきました。後に世界大会チャンピオンとなる教え子や、U-15世界チャンピオン、世界大会4位入賞者も輩出しています。
競技者としてだけでなく、育成者としての実績も確実に積み上げています。
「彼らが結果を出していくのを見ると、やっぱり嬉しいですね。指導のモチベーションにもなりますし、自分もまだまだ上を目指そうって思えます。」
テレビやラジオなどメディア出演の機会も増え、現在はパフォーマンスと教育の両面で、フリースタイルフットボールの魅力を広く発信しています。
沖縄での世界大会初挑戦
2019年、沖縄で行われた世界大会に初出場しました。会場はショッピングモール内、観客をぐるりと囲む開放的なステージで、結果は3位。
「優勝を狙っていたので、悔しさも大きかったです。特に上位は2人組での出場が多く、1人で戦ったのは僕だけでした。」
その後、コロナ禍でも練習と指導を続け、2024年にはチェコでの国際大会に出場し6位入賞を果たしました。「道具を使って派手に見せる選手も多かったけど、僕は“純粋にボール1つで勝負したい”というスタイルを貫きました。評価は良かったので、見せ方を少し工夫すればもっと上を狙えるという手応えはありました。」
また、大会はSNSでつながっていた海外選手と直接会える貴重な機会でもありました。「生で見る技術はやっぱりすごいです。男女問わずトップ選手が集まるので、勉強になります。」
女性選手の活躍も増えており、日本代表としてアジア大会優勝を果たす選手もいるそうです。
フリースタイルフットボールには、日本代表を選出する公式組織があり、森脇さんも現在「ルーティン部門」の代表として活動しています。2025年8月には、再び世界大会へ挑戦する予定です。
「次は圧倒的なパフォーマンスで1位から3位以内を狙います。今までは出場することが目的だったけれど、これからは“勝つために出る”ステージです。」
大会は2025年8月25日を起点にチェコで開催予定。ルーティン部門は予選と決勝の2日間構成で、現在はその舞台に向けて準備を進めています。
自由と表現のスポーツで、世界に挑む
「フリースタイルフットボールは、サッカーのリフティングを“魅せる技術”に昇華させた競技です。」
そう語る森脇さんにとって、この競技は単なるスポーツではなく、自己表現の手段。ブラジルでの経験を通して「感情を外に出すことの大切さ」を学び、今もそれを競技に活かし続けています。
また、「北海道は大会数が少ないため、今後は「開催する側」にも関わりたいと考えています。教え子が主催する交流会「ジャム」も広げ、大会や発表の場を増やすことが目標です。」
「挑戦する場を増やすことで、競技人口もきっと増えると思います。」と力強く語ってくれました。
「やりたいことがあるなら、やり切ってほしい。仲間がいなくても、環境が整っていなくても、やろうと思えば何でもできる。僕は大学時代に、その“やり切る力”を育ててもらいました。」
また、中学時代のブラジル留学は、森脇さんの価値観を大きく変えたそうです。文化も言葉も違う中、自ら動くことで積極性と行動力を得たといいます。
「言葉がわからなくても、現地の人は家族のように接してくれる。“なんとかなる”という自信がつきました。」
「文化をもっと知りたい、深く関わりたいという気持ちが、言語を学ぶきっかけにもなりますし。視野が本当に広がりますね。」
「視野を広げるためにも、ぜひ留学してほしい」です。困難もありますが、そこから得られる「行動力」「自信」「人とのつながり」は、間違いなく将来に活きます。」
世界で活躍し、次世代の選手も育てながら、挑戦を続ける森脇さんの姿は、札幌国際大学の在学生、そしてこれから入学を目指す受験生にとって大きな刺激となるはずです。
【大会成績】
2014年 北海道大会 優勝
2015年 北海道大会 優勝
2016年 北海道大会 優勝
2017年 CULTURE WARZ 準優勝
2018年 IKUSA 初代(東北一) 優勝
2019年 Vibes kings (東京) 優勝 FFOO Show部門 世界3位
2020年 feel game 〔関西〕 優勝
2022年 SSB 準優勝
2023年 Torymon 準優勝
2024年 Super ball routine部門 世界6位
【メディア出演】
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