大学からのお知らせ

日本ロールシャッハ学会 第 21 回大会のご案内

日本ロールシャッハ学会第21 回大会を2017 年10 月28 日(土)~29 日(日)札幌国際大学で開催させていただくことになりました。本学会の北海道での開催は、2000 年北星学園大学(遠山尚孝大会長)で行われた第4 回大会以来、実に17 年ぶりで す。この間、臨床心理士の数も、心理臨床現場の幅も一気に増大しました。また、国家資格となる公認心理師の今後の方向性 が注目されます。この17 年の間に、心理臨床は高まりを見せつつ、新たな転機を迎えていると言えます。それでも、心理アセスメントは心理臨床の中核に位置すること、そのための教育・トレーニング・自己研鑽の重要性に変わりはないでしょう。このことは、様々な場で幾度となく強調されていますが、本大会でもその基本に立ちかえりたく思います。さらに、ロールシ ャッハ法をはじめとした投映法の人間理解への奥深さ、尽きることのない面白さを多くの皆様に如何にお伝えできるかと考え 色々な企画をたてました。
1 日目のミニシンポジウム、2 日目のシンポジウムの流れの中で、転機に立たされている心理アセスメント教育のあり方を 検討しつつ、心理臨床現場でのアセスメント、特に投映法の活用の仕方や目指す方向性などについて事例を通して多くの皆さ ま共々議論できたらと思います。また、特別講演ではフロイトの症例として今も名を遺す「狼男」を取り上げます。彼の生き 様をめぐる種々の記録および彼が受検したというロールシャッハ・テストのデータから妙木浩之先生と吉村聡先生が「狼男を 見直す」と題してお話ししてくださいます。ロールシャッハ法の過去を辿りつつ、さらに未来に向かい着実に歩み続けるため に、改めて「ロールシャッハ法の再評価」が必要なのではないでしょうか。
例年より若干早い時期の開催となりますが、実りの秋の北海道をご堪能していただけたら幸いです。準備委員会一同、多く の皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。

第21 回大会準備委員長 佐々木 淑子

Ⅰ.大会の概要
会期:2017 年10 月28 日(土)~10 月29 日(日)
会場:札幌国際大学  〒004-8602 札幌市清田区清田4条1 丁目4 番1 号  http://www.siu.ac.jp/
大会内容:研究発表、特別講演、シンポジウム、ミニシンポジウム、ワークショップ、理事会、総会、懇親会等

Ⅱ.大会日程
第1 日目 10 月28 日(土) 9:15 10:00~13:00 13:00~14:30 14:30~15:45 16:00~17:30 18:15~20:15
受付 ワークショップ (4 コース) 昼休み 特別講演 ミニシンポジウム 懇親会 理事会 研究発表
第2 日目 10 月29 日(日) 9:30 10:00~11:30 11:30~13:00 13:00~13:45 14:00~17:00
受付 研究発表 昼休み 総会 シンポジウム

Ⅲ.プログラムの概要
(1)ワークショップ 10 月28 日(土) 10:00~13:00 以下の講師陣と内容でワークショップを開催いたします。

1.「力動的解釈の基本を学ぶ」・・・・・講師:馬場 禮子(中野臨床心理研究室)
Ⅰ 講義
1.テストバッテリーの中でのロールシャッハ法の位置づけ―それを通してロールシャッハ法の特異性を学ぶ
2.本法の力動的な読み方―被検者の思考過程を追体験することを通して、その内的力動を知る方法で、主観に偏らずしかも 検査者の感受性を活かして読み取る方法を学ぶ
Ⅱ 事例検討
上記の講義をベースにした事例検討を一例行う。

2.「心理検査のまとめ方・伝え方」・・・・・講師:加藤 志ほ子(南青山心理相談室)
臨床の現場では、心理検査の依頼に対し、まず心理検査から被検者をどのように読み取り、理解していくかの力を養うことが 大切な課題になります。次に、読み取れた被検者の心理的要素の理解に加え、検査から推察できた内容を、依頼者の目的に合わ せて、どのように依頼者に報告するかが課題となります。また状況に応じて被検者本人へ伝えていくことが必要になる臨床現場 もあり、検査結果の中からどのように伝えていくことが臨床的に役に立つのかを考えた工夫が必要となります。
本ワークショップでは、検査依頼の状況や、検査施行時の様子も加え、検査内容を力動的に読み取ることについての講義を行 い、事例を通して、その力動的な読み取りについて考え、その結果をどのように纏めていくか、そしてそれをどのように伝えて いくかについて考えていきます。

3.「心理検査バッテリーの実際」・・・・・講師:高橋 依子(大阪樟蔭女子大学)
心理テストの種類は多いが、それぞれのテストが捉えられる範囲は限られている。そのため、臨床現場ではアセスメントの目 的に応じて、複数の心理テストを組み合わせて実施していく。多くの心理テストを実施すれば対象者のパーソナリティを多角的・ 多層的に捉えることが可能になるが、対象者の負荷も高くなるし、時間の制約もある。そこで、1 つの心理テストでより多くの 側面を捉えるためにロールシャッハ・テストが選ばれることが多い。ロールシャッハ・テストを中心にして、さらに、パーソナ リティのどのような側面を理解したいかによって、他の心理テストを選択していく。今回のワークショップでは、どのような対 象者にどのような心理テストバッテリーを組んだら良いか、時には心理テストが実施しにくい臨床現場では、どのようにアセス メントを進めていけば良いかなどについて、事例を交えて考えていきたい。

4.「病理へのアプローチ~クライエントの理解と支援~」・・・・・講師:青木 佐奈枝(筑波大学)
臨床支援においては、クライエントの理解に基づいて治療や支援の方針を立てるが、その理解は疾患名がわかるだけでは不十 分である。同じ疾患であっても、その病理は全く同じとは限らないし、また、同じ問題行動を示す者においても、その背景要因 が同じとは限らない。人の数だけ病理があると言える。また、病理とともに把握が必要なのはその人が有する資源・健康度であ る。「病理」と「資質(健康度)」の入り混じり方は個人によって異なり、その有り様は「千差万別」である。この「千差万別」 をより細かく、より丁寧に読み込む手段の一つにロールシャッハ・テストがある。
本ワークショップでは、クライエントの「病 理」と「資質(健康度)」をどう把握し、それをどう支援に生かすかについて講義と事例検討をもとに考えていきたい。ロールシ ャッハ・テストを中心にテスト・バッテリーを組んだ事例を募集いたします。

(2)理事会 10 月28 日(土) 13:00~14:30

(3)特別講演 10 月28 日(土) 14:30~15:45
演題:「ロールシャッハ・テストからみたフロイトの症例-狼男を見直す」
講演者:妙木 浩之(東京国際大学)、吉村 聡(上智大学)
司 会:森田 美弥子(名古屋大学)

(4)日本ロールシャッハ学会 教育・研修委員会企画ミニシンポジウム 10 月28 日(土) 16:00~17:30
テーマ:「これからの心理アセスメント教育を考える」
シンポジスト:黒田 浩司(山梨英和大学)、小海 宏之(花園大学)、髙橋 靖恵(京都大学)
司 会:髙橋 昇(愛知淑徳大学、日本ロールシャッハ学会 教育・研修委員長)

(5)研究発表 10 月28 日(土) 16:00~17:30 / 10 月29 日(日) 10:00~11:30
1. 研究発表は、口頭発表およびポスター発表とします。
2. 口頭発表は、主に事例研究発表とします(90 分)。ポスター発表の在席責任時間は60 分を予定しています。 3. 発表希望者は、「Ⅵ.研究発表の申し込み要領」および「Ⅹ.今後の予定」記載事項を確認の上必要な手続きを行ってくだ さい。
4. 発表機材として、パソコン(Windows8 パワーポイント 2013)およびパソコンに接続するプロジェクターを準備いたし ます。その他の機材利用をご希望の方は、大会事務局までお問い合わせください。
5. 研究発表日は準備委員会で決定いたします。
6. 発表日時、抄録記載要領等については、適宜、発表者にご連絡いたします。

(6)懇親会 10 月28 日(土) 18:15~20:15
場所:活菜旬魚さんかい本店(札幌市豊平区月寒東3 条19 丁目3-1) *皆様のご参加を心よりお待ちしております。

(7)総会 10 月29 日(日) 13:00~13:45

(8)シンポジウム 10 月29 日(日) 14:00~17:00
テーマ:「現代の投映法がめざすもの-事例を通して考える」
事例提供:中村 多喜子(札幌医科大学 神経精神医学講座)、坂田 太(札幌医科大学 神経精神医学講座)
指定討論:阿部 惠一郎(あべクリニック)、佐藤 至子(仁愛大学)、松本 真理子(名古屋大学)
司 会:伊藤 宗親(岐阜大学)、佐々木 淑子(札幌国際大学)

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