生涯学習センター

本取組の有効性

(1)学生に対する有効性

1回目はどのように動いたらよいかわからず子どもへも親へもあまり接点を持たない学生が多くいます。2回目から次回への課題を持たせ、大人への対応に戸 惑いは隠せないものの回を重ねるごとに「戸惑いがとてもあった」という学生が皆無で「全くない」が増えています。また回を追うごとに保護者や周りの大人と のコミュニケーションがとれた、と感じる学生が増加している様子がアンケートではっきりと現れました(2005年ボランティア参加学生約60名)。ワーク ショップにボランティア参加した学生の全員が幼稚園・保育園・施設の実習に役立つ、と思っており、実践に自信を深めた現われと思われます。

保育現場の本学の取組に対する認識も高まり、保育者の「保育音楽療育士」資格取得に理解を示したり、ワークショップに参加させる園も出てき ていま す。専攻科・保育音楽療育士履修生は実習の場としての貴重な学びを毎回レポート提出し、自分の反省と次回への課題を持ち、より良い子どもへのかかわりと保 護者への対応を勉強会やミーティングで確認します。

(3)保護者、付き添いなどの参加者に対する有効性

本取組の有効性は、学生のみならずワークショップの参加者である保護者からも計ることができます。

保護者とスタッフの懇談記録によれば、本取組について①子どもが楽しく遊べる場、②子ども同士やボランティア学生などとふれあえる場、③生 の音楽を聞くことができる場、④親の時間的・精神的・金銭的な負担が少ない場であるとの発言が多く、保護者のさらなる要望として、①回数を多く、②時間を 長く、③年齢や発達別でのプログラムを期待する声も多くあります。

これは、ワークショップが、登録さえすれば毎回の出席が自由であり、その内容も「子育てサロン的」「地域のレクリェーション」「療育機関セ ラピー」のよう だと多様にとらえられており、ワークショップのねらいでもある「親と子の心の解放・開放」が概ね達成されているからだと言えます。先に述べた本取組の学生 の有効性は、このような保護者にとっての満足度がその背景にあり、効果をもたらすと考えることができます。

(3)就職への優位性

本学科の就職は1992年度から15年連続で100%の決定率を続けており、全国短期大学女子平均の89.0%(2005年4月厚生労働省)はもちろ ん、道内の保育者養成校の中でも著しく高い就職率を誇っています。また就職先もほとんどが幼稚園や保育園であり、保育職の比率は93%となっています。

なかでも統合保育を行っている保育所や幼稚園への志望動機として「1年次のボランティアの授業やワークショップのボランティアとして関 わったことが自信と なっている」との面接発言や履歴書記述が多く、本取組が学生のキャリア支援の一つとしても大きく意味を持つことが確認されています。

(4) 新たな試みに期待される効果

取組の発展でも述べたが「夏季と冬季休暇に是非ワークショップを」(学生の夏・冬休み中はワークショップは開催されない)という要望に対して、札幌国際 大学付属幼稚園が、卒園児や小学生など地域の子どもたちと学生ボランティアが自然の中で遊ぶ取組の「野外あそび」に参加させて頂くこととなりました。この 活動による健常児との触れ合いは、社会性を培い多様な教育効果を生むことが期待できます。

「保育音楽療育士」資格取得者(37名)が社会に出て5年を経過したが、実践に対する研究の場を、との要望に応え2007年4月「北海道音楽療育研究 会」を立ち上げ、定例研究会を行っています。現場での悩みや共通の課題を持ち寄り、より良い対応を求め真摯に研究を継続させるため学内に事務局を設置し、 全国の「保育音楽療育士」資格取得者ともパイプをつなぎたいと考えます。